アルイタキオク
 アルイタキロクTOP  
 

2010年 10月16日-17日
 
       以心伝心
 
空 欄 行 先 餓鬼岳
空 欄 行 程 1日目 P(05:52)−白沢登山口(06:02)−魚止の滝(07:13)−最後水場(07:35)−大凪山(09:15)−餓鬼岳小屋(11:49)
2日目 餓鬼岳小屋(06:02)−魚止の滝(09:22)白沢登山口(10:16)−P(10:23)
メンバー S&C





『 ドコやねん、ソコ 』

『 そやからー、先々週いった鳥帽子から見えてたトコやんー』

『 百高山ちゃうんやろ、高いんか?』

『 ま、ふつー 』

『 なんでソコ行きたいねん 』


『 ・・・・・・
かみほしいねん


『 何やて? 』


『 紙が欲しいねんー!餓鬼岳に登ったっていう証明みたいな紙、小屋でもらえるねんー!』


『 ふんっ、しょーもなっ!』



 

10月16日 〜1日目〜

 
Shigeoのテンションは低い



マイナーなうえにキツイと聞いて、ますます低い


それでも林道Pには5台ほどの車がとまっておりー

早朝にタクシーできて登っていく人もいる

先に出発した数名は、みな日帰りらしい

お天気は良さそう



だけど小屋付近までは長〜い樹林帯


眺望も日差しも期待できないな、、、



太陽光と技術が不足してるもんで、写真は全部ブレブレ

歩いてるときは足場の悪さに眩暈しそうだったけど、写真見てもクラクラします・・

夜露に濡れた木のハシゴ・階段は、ジャンの岩場よりこわいです

しかもボロい


腐って抜け落ちてたりー、割れてたりー

こんなのが延々続きます・・



滝の付近はちょっと開けてて明るい♪
滝の上部は紅葉してる♪

腐れ木梯子に腐れロープ、サビサビのクサリ・・・
この手すりなんて支柱が腐ってて、、翌日には川に崩れ落ちてたし!


最終水場で朝ごはん

    朝からつくね!ではなく、きなこまぶした草団子です


沢沿いのやらしーい道が終わったら、次は急登

ただでさえモチベーション低いShigeo、 無言です・・・

眺望もなく、他に登山者もなく

別にいまさら話すコトもなく・・・

話さなくてもだいたい何考えてるのかわかるけどー


岩に手をかけながらガレ場を登り



根っこを掴みながら急登を登る・・・

だんだんShigeoと距離があき始める

『 休憩しよーー!』

『 おう、この上まで行ってからな 』

が、登れども登れども、立ち止まる気配がない

上ってドコやねん!

わかる。ヤツは座れる丸太か岩を求めてるのだ。


もうShigeoの姿は見えない

喉カラカラ・・・

大凪山頂にきても、ヤツはいない

喉かわいたー


水を飲もうとした時、、

手が滑ってテルモスが坂を転げ落ちた



いっそ見えないトコまで転げてってくれたらいいものをー、、

坂の途中でワタシの救助を待っている




笹を握りながらズリズリズリ・・ 痛っ! 隠れた枝で向う脛を強打した


テルモス救出して、たまらずべったり座りこむ

休憩や休憩ー!!


わかる ヤツは今頃いらいらしてるはずだ
そしてヤツもわかっている

ワタシが休憩してくれない事に怒ってることを・・



ノロノロと進んでいくと案の定、何してるねん!って顔で木に腰掛けていた


『 休憩してくれへんねんもん・・              

水飲もうとしたらテルモス谷に落っこちて・・

拾いにいったら足打って・・・』



『 グズグズ言うな!ここに来たがったんはオマエやろ!』


・・・・・・・・・(;ω;)


わかる ちょっと言い過ぎたって思ってる


慌てて水を差し出すShigeo

『 座って飲め!休憩したらゆっくり行ったるから 』

さしたる思い入れもなくー

予備知識もほとんどないまんまで・・


なんとなく来たのが良くなかったのかもしれない


思ってたより数倍キツイ登りに、完璧に凹んだ
梅田の山道具屋さんのレジ台に張られていた 『よく来た、餓鬼岳』 という紙片

それを見てから、行ってみたいなぁ、、と頭のすみっこにあった

ただ、それだけ




ここんとこ連荘だし、、


家でだらりんこしてるほうが良かったかなぁ
 ・・・てな湿っぽい考えは


   燃える黄金カラマツで蒸発っ!!!


 視界が開けてきましたよーー☆

  ダケカンバはすっかり葉を落としちゃって紅葉どころじゃないけど、とにかく明るいですっ!


延々続くと思われる百曲がりの登りですがー



明るい♪


『 エッラー!』

と鳴いてても、ご機嫌なのがワカル!

『 ほんま、めっちゃエライねー♪ 』
ヘロヘロでも、明るいと・・イイ♪


人間、やっぱりお天道さんに晒されんといかんです!


やっと見えた小屋がまだ遠いことさえ笑えます♪


ココまで来たら、枝に残ったクロウスゴの実を捜して味見する余裕もでてきましたヨ

『 甘いかー?』

『 ううん、、イキ過ぎてて変な味ー(涙)』




着いた〜〜♪

  小屋番のバイト男子(↓オレンジパーカー)、ワタシの幕営申し込み書を見て驚いてます

     なんと、すぐご近所さんなのでした!

『 ○○(焼肉屋)つぶれちゃいましたねー 』

『 そう、美味しかったのにねー』

・・・こんな辺ぴなトコで、なんてピンポイントなローカルな会話^^;



『 そうそう、あの 「よく来た」って紙は無いんですか?』

『 あぁ、あれは小屋泊の人にだけ渡すもんなんですよー・・・』


ええぇぇーー!? ショックーー!!


『 あっ、ちょっと待ってください 』
そういって小屋の奥でガサゴソして・・

『 これ、キャンセル出たときに余ったヤツで日にちが違うけど、よかったら・・・』


あぁ!コレです、コレ♪


こんな紙切れに惹かれて、ココまでやって来たのです!


嬉しいーー!ありがとう!!
 






小屋からテン場へむかうと、突然目の前が開けた!

おぉぉぉお!!彼方に槍がぴょっこり突き抜けてる!
右手に広がる裏銀座〜♪
テン場は窪地にあって眺望はないけれど、風の心配ナシ


一番乗りなので最高の場所を確保〜



  お昼ごはん食べたら小屋の後ろにそびえる餓鬼岳へ   片道5分の食後の運動です
シーズンにはコマクサ畑になりそう・・

ア っと言う間の山頂〜

 おおー! うしろっ! うしろ見て!
先々週登った鳥帽子岳ー!

その横には立山から剱 、、、 針ノ木も!
南には槍♪

先週あるいた吊尾根も!


中央には燕山荘が輝いてる・・・


あぁ、燕からの縦走路、いいなぁ!

あのケンズリを越えて歩きたいー
北西に目を戻すとー

 ぴょこんと頭を出す唐沢岳が手招きしてるような、、



『 なぁー、明日アソコまで・・・』

『 行けへんぞ!』

  やっぱりね・・(-"-;)

『 んじゃ今からもうちょっと先まで歩い・・・』

『 昼寝の時間やから降りるぞー!』

  そう来ると思ってました(-"-;)
未練がましく唐沢見つめるワタシをおいてー

スタスタ降りていきやがります


ま、運転でお疲れなのでココまで来ただけでヨシとしましょう
青い屋根の餓鬼岳小屋


 古くて狭い小屋だけどいい雰囲気   トイレも土足厳禁できれいです
テントに戻ったら即お昼寝〜もちろんワタシも^^;
目覚めたら狭いテン場は超満員


 今夜は高野豆腐とインスタントのチャプチェ
サトウのご飯とベーコンでケチャップライス簡単ウマウマ


食後はテン場のすぐ上から夕景色を楽しめます


燕に続く道 ・・・いつか歩く!!
裏銀座に陽が沈みー

しんどかったけどマッタリのんびりした1日が終わります
6時前、オヤスミナサイ〜
Zzzzzz・・・・

 

10月17日 〜2日目〜
ニッポンの朝ーー!
でも朝食は中華ちっく

そうそう、こないだの合宿で教わったんですがー、

バーナーの下に敷く板のこと、なんて呼ぶか、奥さんご存知ー?

『 ブス板 』 ですって!

まったく失礼しちゃうわ!(`ε´)
テント撤収したら小屋横の展望台で一服
この眺めに別れを告げて・・

八つと南アに挟まれた富士に向かってー
下山開始!

下りもきっついけど、きょうはご機嫌♪
木々の間から鹿島槍〜
テン場でお隣だった若者二人、最終水場でおいついてきました


「ケンズリがー」ってちらっと聞こえたので聞いてみる

『 燕から縦走してきはったんですかー?』

『 はい、8時間かかりましたよ 』

『 え!そんなかかるんですか!?』

『 ええ、中房から 』

   ・・・そら、くそ速すぎます!!


登山口からスグのとこに住んでて、きょうは降りてから蕎麦の脱穀するんだそう^^


『 前は2時間で下りたけど、飛ばしすぎてキケンだったからゆっくり行きますー』

 そう言って地元の若者達はかっとんで行った・・・





ワタシらはよちよち歩き、、のっそりー のっそりー

苔むした岩や濡れた木橋、こわいーー( p_q)




きょうも大勢の人が登ってきていた

下りてきたら駐車スペースは満杯

『 どこがマイナーやねん!』




すずむし荘で汗を流したら、「山の花」でお蕎麦

『 こないだは馬刺し切らしててすみませんでしたねー』

奥さん、覚えてくれてはりました^^ 



あー、満足満足♪
 

〜今回の軌跡〜

 
 
久しぶりの二人っきりの山




ご機嫌なのもご機嫌ナナメもわかってしまう・・

それもちょっと厄介かな^^;



ま、気楽なのはいいことです♪

 
 
 

↑PAGE TOP

inserted by FC2 system